ラマダン初日を終え
断食月(ラマダン)第一日目の一日夕、初日の断食を終えたインドネシアの約二億人のムスリムは、感謝の言葉を述べながら断食を明ける最初の食事を口にした。ジャカルタ中心部のレストランはカーテンなどで店を覆い、日系企業では退社時間を早めるなどして断食中のムスリムに配慮している。 中央ジャカルタのアグス・サリム通り(サバン通り)のパダン料理店では、断食が明ける(ブカ・プアサ)三十分前から、会社帰りのサラリーマンなどでにぎわった。テーブルの上に料理を山積みにしてじっと待ち、ブカ・プアサを告げる放送がテレビで流れると、一斉に水を口に運んでのどを潤してから食事を始めた。 会社員ウリ・ティハレルさん(四三)は「もちろんお腹は空くし水も飲みたい。でも一日を終えた後のブカ・プアサの食事は最高においしい」と話した。 東レ・トレーディング・インドネシア社の辻和克社長(五二)は「ラマダン期間中、会社では普段より退社時間を一時間早めている。私自身、断食を始めて二十五年目。当時は、少し大変だった記憶もあるが、今では毎年の重要な行事」と話す。 ジャカルタ在住のムスリムの日本人女性(六一)は、インドネシア人男性と結婚後、断食を続けて三十八年。「ブカ・プアサの食事と言えば、昔は家族全員で食事をしていた。子どもたちの会社も忙しくなり、全員集まることも少なくなった。今は十歳の孫と一緒に断食をしている」と語った。 ◇日本ムスリム協会ジャカルタ代表・鬼正一さん ラマダン期間中は、断食だけでなく、人とけんかしない、悪口を言わないなど、個人の行動を律する必要がある。ただ断食をすればいいというわけではない。 宗教的な意義には、肉体的に追い込むことで、神の厳しさを知り、人間中心な価値感になりがちな生活の中で、神を忘れないための意義があると思う。 自分が断食することで、断食している人への気遣いの心が芽生え、ムスリムの間に連帯感が生まれる。普段から食に困っている貧困層に対しても、助けようという喜捨の気持ちが強まるなど社会的な意義も大きい。ムスリムにとってラマダン期間中はお祝い。十日目ぐらいからは、胃も小さくなり、体の調子が良くなる。ラマダンは毎年の楽しみだ。 【ジャカルタ新聞】2008年9月2日(火)のトップ記事より
by baik2
| 2008-09-03 23:57
| インドネシア
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Comments(6)
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nemigamaco
at 2008-09-04 06:10
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事実を知る時
それに携わるひとの気持ちも同時に知ると 深く入り込みますねえ… それとアタシにとっては 誰を介してそれを知ったかも 入り込む重要なポイント(*^∀^*) baik2さん いつもたくさんの情報をありがとうございます!
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baik2 at 2008-09-05 00:04
☆nemigamacoさん、こんばんは。
その昔、ラマダン期に観光をし、ムスリムのドライバー氏の目の前で ムシャムシャお菓子を食べていたことを反省しました。 nemigamacoさん お越し&お読み頂いてありがとうございます!
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wan_chai at 2008-09-06 01:05
サバン通り・・・それで無くとも騒々しいのに^^;
しかし、考えてみるとその瞬間の為に 朝から仕込みをしてるわけですよね。 ・・・どうやって味見するのかしらん(?_?) サテとかは味見も要りませんが。。。 あ、味見するような食べ物って無いですかね。そう言えば。
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bettina777 at 2008-09-06 12:51
職場の人がたびたび出張するアメリカ北部の会社にもムスリムの人が
いるそうです。 そこは緯度が高いので日没が遅く、季節によっては16時間あまりの 断食を強いられるそう。 白夜の国の人は一体どーなっちゃうんでしょうね?? ラマダンがお祝いで、楽しみになっているとは知りませんでした。 食べ物に感謝するいい機会なのかもしれないなぁ。 でも私は・・・ムリッ!(1食も抜けない食いしん坊なのです。)
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baik2 at 2008-09-06 20:43
☆wan_chaiさん、こんばんは。
朝、陽の昇らないうちから仕込むんで、味見は大丈夫なんじゃないかと・・・。 でも確かに、あのメニューなら味見は必要ないかもしれないッすね!?。^^
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baik2 at 2008-09-06 20:43
☆bettinaさん、こんばんは。
そうですよね。 確かに白夜の国のムスリムの方々、どうすんだろ!?。 しかし16時間の断食って、8時間寝るとすると食べる時間がな~い!?。 寝ながら食べる?。 敬虔な信心が無ければ出来ないと思いますが、そうでない人も食べ物 に感謝するってこと、忘れないでおこうと思いました。
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by baik2
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